雪のある風景 音のない風景


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旅をした。小さな旅だが、違う世界への旅だった。

雪があるという事は知っていたが、雪があり過ぎた。
降りすぎていた。風もあり吹雪いていた。

駅を降りて、温泉地の送迎バスに乗って、一時間。
そこは雪山だった。でも雪山の知らせはあった。
駅まで待つバスの屋根の上には周囲の風景からは
異質にも程がある程の雪が積もっていた。

雪の吹雪く宿はホワイトクリスマスというよりも、
冬ごもりといった方が合っている。

軒先の太い氷柱は風の為に横に伸びている。
木の枝には器用に球状に雪が載っている。
屋根からはみ出す雪はカールしている。
溶けるよりも重力よりも雪は増殖していた。
自然の造形は見事だった。


何もない時間、音も無い時間、でも何でもある時間だった。
川べりの露天風呂は吹雪いていた為に寒くてたまらなかったが、
あの風景と川の音、感覚は忘れないだろう。
眼前の雪の降り積もる森の風景を忘れないだろう。


食事は素晴らしく美味しかった。1つ1つが美味しかった。
お酒が美味かった。


二日目は快晴。
朝起きると除雪車が働いていた。
青空の下、林の向こうに山がある事を初めて知った。
屋根につもった雪が鈍い音を立てて、落ちて行く。

きっと昨日の露天風呂は今日は最高だろう。
でも寒さに震えた吹雪の露天の時間を私は知っている。


それはたかだか24時間ばかりの滞在時間。
何もない時間。でも最高の時間。幸せな時間。

こんな時間にまだ出会える様に日々に努めようと思えた。
新しい事を知った。それは秘湯。



「大丸あすなろ荘 ぶな山荘」

http://www.daimaruasunarosou.com/bunasansou/
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  by akari_tasaki | 2010-12-27 23:34 | ヒビノコト

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